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鷲崎 健

vol.86 2010年8月号
 今でも本も漫画も大好きだし、たまには「大人買い」と称して山ほど購入したりすることもある。でもあの頃の読書欲と言うか、小説をむさぼり喰う感覚みたいなものはちょっと薄まって来てるんじゃないか、と。

 簡単に言うとまず体力の低下ですね。小説を読む確率はぐっと減って、エッセイや評伝なんかを手にする事の方が圧倒的に多くなった。雑読なんかも割と得意でいつも2~3冊平行して小説を読んでも平気だったんですがねえ。これじゃいかん、ていう訳でもないんですが、久しぶりにあの頃読んで感動した本を読み直してみよう、と思いまして。

 まずはイタロ・カルヴィーノ『僕らの祖先・三部作』。当時はイタリア叢書で全部手に入ったんですが今はバラバラなんですね。『不在の騎士』が一番好きだったけど、読み直したら『木登り男爵』が構成文章ともに圧倒的に良かったなあ。続いてジョン・バース『酔いどれ草の仲買人』。長い。上下段で千頁以上だって。寝る間も惜しんで読んだ記憶があったんですが、今回もまんまと寝れませんでした。長さだと『百年の孤独』も。名作に対して、緊張して読んだ記憶がありますが今回リラックスして読んだらさらに面白かったです。

 ポストモダン系以外にも色々と。シリトー『長距離走者...』はかぶれてた時代を思い出して気恥ずかしかったですね。バックの『イリュージョン』も然り。まあどちらも『青春の書』の金字塔。こっ恥ず上等っす。読み直して圧倒的に良かったのは『銀の匙』。

 逆に大学生の俺は何処が面白かったのかこれ。今はF・ロス『素晴らしきアメリカ野球』を再読中です。なんで文庫になんないかなあこれ。超名作なのに。探しまわったなあ当時。散漫なままこの辺で。結論ーamazonって便利だね。

鷲崎健

文化放送『A&G超RADIO SHOW~アニスパ!~』などに出演中。2ndアルバム『Singer Song Liar』とPOAROアルバム『NO NEGATIVE,NO LIFE.』が発売中!

インタビュー掲載誌

アニカンR MUSIC Vol.8

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