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ナビゲーション リンクのスキップアニカンジェイピートップ > インタビュー一覧 > フリーペーパーアニカンVol.70 P1,P8 掲載 バスカッシュ!インタビュー

TVアニメ『バスカッシュ!』2009年4月よりMBS・TBS系全10局にて プロジェクト・ディレクター 河森正治

Special Long Interview Part1
昨年秋に、WEB上で実写映像が流れ、その後様々なメディアでの展開が発表された河森正治の新プロジェクト『バスカッシュ!』。見たことのないロボットに、日本人離れした映像センス。一体、この作品は何を目指そうとしているのか? プロジェクト・ディレクターの河森正治に直撃してみた。
(C)河森正治、ロマン・トマ サテライト バスカッシュ!製作委員会・MBS
ロマン・トマとNIKEとの出会いから、すべてが始まった
企画は、いつからスタートしたのですか?
河森 2年ぐらい前です。共同原作のロマン・トマさんに「バスケットのアニメをつくりたい」と相談されたのがきっかけですね。しかし、有名な漫画原作でもない限り、バスケットのアニメをオリジナルでつくるのは、ほぼ不可能に思えました。ただ、その時にロマンさんが描いていた背景画が、すごく面白かったんですよ。ちょっと日本の感覚からは離れた街並で、「もっと、この街を生かした内容にできないかな」と最初に思いました。それともうひとつ、武器や戦闘技を打ちださずに活躍できる人型マシンを、僕自身がずっと考えていた時期だったんです。だから、「バスケットをプレイする人型マシンは、絵になりそうだ」と直感しました。
しかし、スポーツ・ロボット物も、また難しいジャンルだと思いますが?
河森 ええ、根づいていませんよね。そのひとつの理由は、コートの中でスポーツしているからじゃないかと思いついたんです。だったら、コートを飛び出して街中でロボットたちがプレイしたら、新しい絵になるんじゃないかとひらめいて……つまり、ロマンさんから街並の背景画を見せられたその日には、企画のベースが出来てしまったんです(笑)。
河森さんの中では、この作品はロボット物の範疇に入りますか?
河森 ロボット物というより、ストリート物。舞台となる街が、登場人物やメカニックと強く結びついているんです。街というのは、アニメではあくまで単なる背景になりがちなんですが、『バスカッシュ!』では街もひとつの主役だし、街を駆けめぐる人型メカ「ビッグフット」には、もういっそシューズを履かせてしまおう、というのが決定打になりましたね。
シューズを履かせると決まった時点で、NIKEの協力が実現したんですか?
河森 NIKEには絶対にプレゼンしようと決めていました。企画書やデモ・ビデオを見ていただいて、しばらくしたらNIKEのシューズを本編のメカやキャラクターに履かせてもいいという返事をもらえました。非常にラッキーでしたね。ナイキジャパンのバスケットシューズ担当の方にシューズの専門的なお話も聞けて、シリーズ構成の参考にさせてもらっています。
NIKEは「シューズ・デザイン協力」となっていますが、アニメ用にデザインを起こしたのですか?
河森 いえ、市販モデルそのままのシューズがアニメに出てきます。もし、NIKEとコンタクトするのが半年遅かったら、こんなことは実現しませんでしたね。今回は、そういう〝賭け〞が多いんです。
ロボット(ビッグフット)について、詳しく聞かせていただけますか?
河森 ビッグフットはロボットというより、車をベースにした人型マシンですね。
ビッグフットは、変形しないんでしょうか?
河森 はい、完全変形はしません。それは、海外マーケットを意識しているからなんです。よく欧米で、小さなファンタジー物のフィギュアがありますよね。ああいう雰囲気でビッグフットのモデルをずらりと並べてコレクションできたら……と、そんなフィギュアのイメージを持っています。スペックなど、劇中での設定もつくってはあるのですが、基本姿勢は「通った後に、道が出来る」。ビッグフットは、あまり設定にとらわれすぎず、自由に動かしたいと思っています。
CGは、サテライトの得意ジャンルですしね。
河森 『マクロスゼロ』(02)で戦闘機による空中戦を、『創聖のアクエリオン』(05)で人型メカをクリアして、『マクロスF(フロンティア)』(08)で宇宙空間なら戦闘機と人型メカ、両方をテレビシリーズで見せられるところまで来られました。そろそろ、人型メカをより大胆に地上で動かすことにトライしたいと思っていた時期に『バスカッシュ!』が重なったわけです。実際、ビッグフットの動きはNIKEの方たちも絶賛してくださいました。
Text /廣田恵介(河森正治)、上田繭子(下野 紘)
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