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待望のファーストアルバム
『Becoming』10月7日発売!!
鈴村健一スペシャルロングインタビュー

Special Long Interview Part1
鈴村健一待望の1stアルバムが、いよいよ10月7日にリリースされます。タイトルは『Becoming』。デビュー以来、すべての曲を作詞することを通して、〝鈴村哲学〟ともいうべき、オリジナルな世界観を展開してきた鈴村さん。めちゃくちゃ濃〜い傑作の誕生です!!
〝Becoming〟は「人が物事をどのように捉えるか」という意味なんです
ついにファーストアルバムですが、まず15曲入り、しかも内容が濃くて驚きました!
鈴村 濃ゆいですよね(笑)。15曲って多いのか分からないけど、ボリューム感は出ましたね。でも、実はアルバムのコンセプトを最初に話し合ったとき、僕は「今までのシングルで歌ってきた曲は入れない」ってとんでもない発言をしたんですよ(笑)。
デビュー曲『INTENTION』からの8曲すべてをですか!?
鈴村 ええ。みんなに「ブブー!!」ってNGサインを出されました(笑)。別に嫌がらせで言ったわけではなくて、僕はトータルコンセプトのあるモノを作ることを目指してきたので、アルバムでもそうしたかっただけなんです。とりあえず、そのアイデアは一度ペンディングして、家に帰って今までのシングルをちゃんと考えて分析してみようと思ったんです。それで、あらためて聴き直して、詞を読んでみたら、「アルバムでやりたいことは、これまでもシングルできちんとやってるな」って認識したんですね。だから、逆にシングルも入れることで、〝日常〟という観点をアルバムではより分かりやすくすることができるし、逆にアルバムの新曲をかすがいにして、シングル曲を浮き立たせることができるな、と思ったんです。
なるほど。タイトルはどこからきたんですか?
鈴村  これはアルバムのコンセプトそのものを表す言葉ですね。「Becoming」を英語の辞書で調べると「らしい」とか「ふさわしい」とか「似合う」って意味が最初に来るんですけど、「そうか〝鈴村らしい〟って意味にもなるな」っていうのは、実は後から思ったことで(笑)。それよりも、よく調べていくと「Becoming」は哲学や科学でよく使われる「生成」という意味を含むんですね。例えば「葉っぱが黄色から緑になる」とか「空が青から赤い夕焼けになる」ということ。もちろんこれも「Becoming」なんですが、その変化していくものがどう見えるか? 人それぞれの「生成」が心の中で生まれることが本当の「Becoming」なんです。
捉え方の問題なんですね。
鈴村 そうなんです。ただ「成る」ってことじゃなくて、成っているものを見て、どうやってそれを自分に落とし込めるか、が問題なんですよね。それが落とし込めた瞬間に、自分にとっての「Becoming」になる。そういう考えを表している言葉なんですよ。それって、僕の思う「マイセルフ」、自分で自分をどういう風に構築していくか、という考え方にすごくフィットするんです。この世の中に起きているあらゆる事象を、自分のなかでどうやって受け止めるか、それをどうやって自分のエネルギーに変えていくか。アルバムをトータルしてやりたかったのは、そういうコンセプトですね。
それは「INTENTION」のころのお話と通じますね。
鈴村 はい。同じ観点で歌ってるんですよ。それで「1年も前から僕は同じことを言いたかったんだな」ってことに辿り着いて、あらためて「やりたかったことはこうだったんだ」って分かったんです。最初のうちは、もっとぼやっとしてましたけどね(笑)。
では曲選びはどのようにして進められたんですか?
鈴村 候補曲が大量にあったので、その中からパズルを組み合わせるように作ったんですけど、難しかったですね。例えば、15曲のアルバムを作るのに、いろんな振り幅で30曲作っておいて、そこから「今回のイメージに合う曲はこうだ」と組み立てるほうがきっと楽なんですよ。でも、今回はまず目標がはっきりと決まっていたので、僕も作曲家さんも、もちろんトータルで見てくれたプロデューサーさんやディレクターさんたちも、ほんとに大変だったと思うんです。でもそれが結果的にすごくうまいことできてるのは、意外と理解されないかもしれないですけど、たぶん奇跡なんですよ。
すごいことなんですね。
鈴村 そうなんです。表現の振れ幅を作りたくなるんですけど、目標がある以上、その振れ幅はどんどん狭くなってしまうんですね。アルバムでいえば、最初の方に書いた曲は振れ幅が大きくて、「書きたいこと書いちゃえ!」って、けっこう自由にやれるんですけど、後半になればなるほど、これまでにできたものを並べたときに、「こっちの道はもうないぞ」とか「こっちにこういう曲がないとちょっと他のと被っちゃうよね」とか、そういうバランスを考えないといけなくなってくるので、書ける幅がどんどん狭まっていくんです。それが苦しかったですね。逆に言えば、書きたいことは山ほどあるくせに、「書いちゃいけない」という枷がついてしまって。
それでも、鈴村さんの場合「歌詞の世界観ありき」の音楽なので、作詞はやっぱり欠かせないですよね。
鈴村 そうなんですよね。だから、大変だけどがんばりました。
Text/上田繭子
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