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ナビゲーション リンクのスキップアニカンジェイピートップ > インタビュー一覧 > フリーペーパーアニカンVol.77 P.38,P.39,P.44 KOTOKOインタビュー

待望のニューアルバム好評発売中!! KOTOKOスペシャルロングインタビュー

Special Long Interview Part1
I’veの中心的歌姫として、シーンの先頭を走っていた“太陽”が見せた影。前作『UZU-MAKI』以降、人知れず苦悩を抱えていたKOTOKOが、それらを打破した4枚目のアルバム『イプシロンの方舟(ふね)』をリリースした。KOTOKO史上最高傑作といえる本作に至るまで、彼女は何を思い過ごしてきたのか? 知られざる歌姫の心情に迫るロング・インタビュー前編。
〝限界打破〞をする意味合いの濃いアルバム
アルバムとしては『UZUMAKI』以来、本当に久しぶりですよね。
KOTOKO 昨年くらいから、『UZUMAKI』のときに自分のなかの毒素のようなものを吐き出して、混沌とした世界観を出したので、次のアルバムはそこを抜けて進んでいけるような内容にしたいっていう思いは私の中にはあったんです。ただ、アルバムの発売タイミングをハッキリと聞かされたのは昨年の暮れぐらいで。それまでも、いつ出せるかわからないという状況で私は曲を書いてはいたんですけど、なかなか具体的にスタッフの皆さんとお話する機会もなかったので、やりたいことが出せないモヤモヤがあったんですよ。
『UZUMAKI』以降、早く出したい気持ちはあっても、なかなか実現に向かわなかったと。
KOTOKO 考え方もすごく悪いほうに行ってしまって。2006年に『UZUMAKI』が出るまで、ツアーで全国を回って横浜アリーナまで走り続けて順風満帆に進んでいたんですよね。で、それまで何も怖いものがないまま突き進んできて、ふと足を止めたときに、怖くなったんです。いままで出会ってきたものとの別れだったり、手に入れてきた実績を手放すことだったり、「みなさんにはKOTOKOってこういう風に見られてるんだろうな」っていう私のイメージを壊すのが怖くなったり。せっかく積み上げてきた、本当はプラスの要素である部分が全部不安要素に思えてきて、2008年は思い悩んで、悪いほうへ悪いほうへ自分で穴を掘って入ってしまってるような(笑)。
そんな苦悩があったわけですね。
KOTOKO だから本当にヘヴィーな2年間を過ごしていましたね。でも、「ああ、これじゃ良くないな」って思ったのが、今年1月の武道館のあとですね。「ダメだダメだ、どうしよう」と思っているなかで、何か突破口を見つけたいな、自分で作っちゃった壁や悪い囲い、柵みたいなものを自分で作って抱え込んでいると思って、それを自分の手で壊したい、打破したいなって。それを切っ掛けに「じゃあそれを今年のテーマにして活動したいな」って思ったので、周りのスタッフさんとかにもぽつぽつ話し始めて。
ツアーのタイトルにもあった〝限界打破〞の言葉がそこで生まれたわけですね。
KOTOKO そうですね。でも〝打破〞っていう言葉はストレートなので、もうちょっと広がりを持たせた言葉とか、何か予感させるような言葉が欲しいなと思って、何かないかなと高瀬(一矢)さんに相談していたんですよ。1ヶ月ぐらいかな? そんな話をしていて。そこで、高瀬さんの口から出てきたのが〝イプシロン〞という言葉だったんです。星の名前だって聞いたので調べたら、太陽に似た星で、周りに惑星がある。そういう環境だということは地球人のような生命体がいるかもしれないと学者の間で言われているという話を読んだので、ものすごく夢のある星だなと思って、「じゃあ〝イプシロン〞でいきましょう」と。でもちょっとシンプルすぎるなと思って、私としてはノアの方舟にのって新しい世界をめざすっていうイメージも持っていたので、「宇宙船みたいなのはないかな」と思ってたら、高瀬さんから「方舟とかね」ってポロって出てきたので、「方舟だよね! 私もそう思ってたんだよね!」って(笑)。
そこでいよいよコンセプトが固り、実際の曲作りが始まっていくと。
KOTOKO まず時間をかけたのが「ε~Epsilon~」です。いままでだと、作り方としては私の書き溜めた曲からアルバム・イメージが出来ていくっていう行程だったんですけど、今回は「こういうアルバム作りたいです」っていう意志があって、そのイメージをコンポーサーの皆さんに伝えて。私の曲もあったんですけど、それは置いておいて(笑)。今回は皆さんに2曲ずつ作っていただく方法で初めてやってみたんですよ。
がっちりコンセプトが固まったうえで制作した『イプシロンの方舟(ふね)』ですが、実際に出来上がった印象はいかがでしたか?
KOTOKO 私が思い描いていたことはもちろん、皆さんのあげてくれた楽曲によって、プラスアルファで新たな世界観が入ったなって感じます。「LITTLEBABY NOTHING」では、カヴァー曲であり、高瀬さんとのデュエットであり、しかも英詞っていう、私のなかでは予想外の出来事が重なる楽曲もあったり(笑)。私にとってさらに〝限界打破〞をするっていう意味合いの濃いアルバムになったと思いますね。
Text /澄川龍一
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